自宅キッチンでお金をかけずに!ダンボールスモーカーの作り方とキッチンでの燻製のやり方

こんにちは、自宅のキッチンで燻製をやっているファン(@one_quarter_)です。

ファン
燻製をやってみたいけど、いきなり高い道具を揃えるのは勇気がいりますよね

そして、燻製が自宅でできるかわからない(やって迷惑にならないか不安な)時はもっと躊躇してしまいますよね。

そこで、今回は近所に迷惑のかかりにくい、自宅のキッチンでの燻製のやり方と、お金をかけない燻製器(スモーカー)の作り方の例をご紹介します。

今回対象とする燻製

燻製は大きく分けて3種類あります。

燻製の種類

  • 熱燻
  • 温燻
  • 冷燻

今回はその中でも温燻と呼ばれる、比較的長時間で煙が多く出る方法についてご紹介したいと思います。

一般的に燻製といえば温燻を指していると考えていいと思います。

TIPS

冷燻はスモークサーモンなどの火を通したくない食材を燻製する方法ですが、今回作るスモーカーでも冷燻することができます。熱燻は80度以上で短時間(20分以内)でやる燻製で、パナソニックのけむらん亭やロースター、土鍋、ボウルを2つ使ってやる方法がよく知られています。

以下の記事でけむらん亭をご紹介しています。

温燻は、30〜80度で1〜6時間燻製する方法で、食材に火を通しながらいぶす、もっともポピュラーな方法です。

お店で出てくるスモークチーズやウィンナーソーセージ、ベーコンなどが温燻で作られています。

温燻は、常にスモーカーを煙で満たしている必要があり、比較的長時間燻製をしますので、煙が多く出るという特徴があります。

ファン
熱燻は煙を閉じこめておくので、ほとんど煙が外に出ません

そこで問題となるのが、ご近所への配慮です。

ベランダや庭でやるとあからさまに煙が見えてしまうため、最悪の場合、通報されてしまう可能性があります。

迷惑をかけないように燻製をやる方法については、後ほどご紹介いたします。

お金をかけないダンボールスモーカーの作り方

材料

  • ダンボール箱
  • 菜箸
  • 焼き網
  • 金属トレイ
  • (フォトフレームのガラス板)

焼き網のサイズが全体のサイズに大きく影響しますので、まずは焼き網を100均で買うか、サイズを調べます。

私は27×27センチの焼き網をベースに作りました。

この時同時に焼き網の一辺より最低5センチほど長い菜箸を焼き網の枚数×2プラス2本買います。

私は2段にしましたので、2×2+2=6本用意しました。

また、油受けとスモークウッドを置くための金属トレイも1枚ずつ買っておきます。

金属トレイのサイズは焼き網のサイズと同じがベストですが、少し小さくても大丈夫です。

あとは、スモークウッドを置くトレイの下に敷く鍋敷きと、中が見えるようにのぞき窓を付けたい場合は、ガラスのフォトフレームを買っておきます。

フォトフレームのサイズは自由ですが、L版で問題無いと思います。

必要な道具

  • ペン
  • カッター
  • ガムテープ

道具は、基本的にはダンボール工作になりますので、日常で使うもので十分です。

ダンボールを切るのにカッターがあったほうがいいのと、ダンボールをはり合わせるためにガムテープが必要です。

1.焼き網に合わせたサイズの箱を作る

まず、底面が焼き網より少し大きいサイズの箱を作ります。

ちょうどいいサイズがない場合は、いくつかのダンボールを切り貼りしてサイズを調整します。

あまり細かくツギハギをすると、強度が弱くなってしまったり、テープの隙間から煙が漏れてしまったりするので、出来るだけガムテープを少なく使うように切り貼りします。

ファン
私は箱の蓋を立てた状態に新たな蓋をつける形で、3つのパーツをくっつけるようにしました

高さは厳密には決まっていませんが、天井と1番上の焼き網、1番上と2番目の焼き網の間に食材を入れやすい高さを確保することが重要です。

あとは、その下に油受けとスモークウッドを置くトレイが入る高さになっていればダンボールのサイズを見ながら、調整します。

私は、1段が10センチが2段分と油受けと焼き網の間が15センチ、さらに油受けと底面の間が25センチの合計60センチで作りました。

食材の段はギリギリですが、それ以外の段はもう少し低くてもいいかもしれません。

2.食材を出し入れする扉を作る

箱ができたら、食材を出し入れする扉を作ります。

扉といっても、四角形の左右と下の辺をカッターで切るだけの簡単なものです。

上だけ残すのは、煙がより逃げないようにするためです。

密封性が保てればどの辺を残しても問題ありません。

実際、上を残す切り方だと、食材の出し入れの時に、片手で扉を押さえておく必要があり、少し手間です。

ダンボールは意外とピタッとハマりますので、上から開くタイプでもいいかもしれません。

3.焼き網を乗せる土台を作る

食材を出し入れする扉を作ったら、開けた扉から焼き網の土台を菜箸で作っていきます。

土台といっても、菜箸で焼き網を横断するように梁のように橋渡しするだけです。

網を横に3等分した位置に菜箸が来るようにペンなどで内側に印をつけます。

そして、カッターや目打ちで箱の外側に向かって穴を開け、そこに菜箸を通して左右を橋渡しすれば完成です。

4.スモークウッドを出し入れする扉を作る

今度は箱の下側に扉を作ります。

こちらはスモークウッドを出し入れする扉です。

火をつけたスモークウッドを金属のトレイに乗せて、この扉から中のなべ敷きの上に置きますので、スモークウッドがダンボールに当たらない程度の高さの扉にする必要があります。

こちらも食材側の扉と同じく、下が開くようにしました。

下側は煙も少ないので、開き方はどれでもいいと思います。

5.油受けの土台を作る

焼き網の下の段と下の扉の上端の間に、油受けの金属トレイの土台を、焼き網の土台と同じ要領で作ります。

ただ、今回私は短い菜箸しか残っていなかったため、対角の角を貫通させる形で油受けの土台を作りました。

この方法は焼き網の時にも使えますが、焼き網の場合は、乗せる食材が重いとバランスを崩してしまう可能性もありますので、あまりおすすめできません。

乗せるものがそれほど重くならなければ、問題ないと思いますので、全てこちらのやり方でも大丈夫です。

6.排煙窓を作る

最後に排煙用の小窓を箱の上部に作ります。

煙を閉じ込めることは必要なのですが、完全に密封してしまうと箱内の酸素がなくなってしまい、スモークウッドの火が消えてしまうため、下の隙間から吸気し、上の小窓から排煙する流れを作ります。

あまり大きな窓を開けてしまうと煙が抜けすぎてしまい、燻製が物足りなくなってしまうため、数センチ角の小さい窓を左右の上部に作り、様子を見て少しだけ開けるといった形で調整します。

ここまでで一通りダンボールスモーカーの完成です。

7.(のぞき窓を作る)

オプションとして、食材の様子を見る覗き窓をつけることもできます。

この時は初めて作ったということもあり、扉と反対側に覗き窓をつけてしまったのですが、キッチンで燻製する時は扉を手前にするため、この位置では中がよく見えませんでした。

横か扉につけることをおすすめします。

つけ方は簡単で、フォトフレームのガラスより少し小さい穴をカッターで開け、ガラス板を両面テープで貼り付け、さらにガムテープで縁を止めるだけです。

両面テープだけだと剥がれてしまうのと、煙が漏れてしまうこともあるため、縁をガムテープで止めています。

自宅キッチンでの燻製のやり方

用意するもの
必要なもの

  • ダンボールスモーカー
  • スモークウッド
  • 食材
  • ヒーター

ここから自宅のキッチンでの燻製のやり方をご紹介していきたいと思います。

まず必要なものは、作成したダンボールスモーカーとヒーター、スモークウッド、食材です。

スモークウッドである程度は箱内の温度が上がりますが、気温やスモーカーの大きさによっては温度が上がり切らない場合があります。

温度が上がり切らなくても風味はつくのですが、菌が繁殖しやすい40度前後の時間をできるだけ短くしないと食中毒が危険ですので、基本的にはヒーターを使って60度以上をキープします。

ファン
私はヒーターを自作しましたので、↓で紹介しています
ご近所の方への配慮

そして、燻製のご近所の方への配慮ですが、以下のことに気をつけたいです。

燻製をする時に気をつけたいこと

  • 洗濯物を干している時間帯、天候を避ける
  • 外で活動している時間を避ける
  • 窓を開けている季節、天候、時間帯を避ける

つまりは、洗濯物に匂いがつかないようにする、燻製の匂いで不快にさせないようにするの2点になります。

逆に、それらを避けるのに適したタイミングは以下の通りです。

ご近所の方へ配慮した燻製のタイミング

  • 雨の日
  • 窓を開けない季節の夜
  • 風の強い日
  • その他、洗濯物を干さず、窓も開けないような時

雨の日や夜は洗濯物を干していないですし、あまり出歩いていないため、いいタイミングです。

また、風の強い日は煙がすぐに拡散してしまうため、比較的匂いが気にならないです。

燻製は好きな人にとってはいい匂いでも、興味のない人にとっては嫌な匂いに他なりませんので、配慮は必要です。

タバコや香水も同じようなものだと思いますので、イメージはしやすいかと思います。

ご近所の方への配慮をして、燻製を楽しみましょう!

キッチンでの燻製のやり方

ここからキッチンで燻製をやる方法をご紹介していきたいと思います。

1.キッチンの換気扇から下に煙を防ぐためのカーテンを作る

これが一番重要なポイントになります。

ここを怠ると家中が煙臭くなってしまいます。

ファン
最初はここがあまくて家中が臭くなりました…

要はスモーカーから出た煙を完全に換気扇から外に出してあげるだけです。

そのためには、そのままの状態では煙が換気扇に吸い込まれ切れずに天井に漂ってしまいます。

そこで、換気扇のフードを下に延長してあげることで、大幅に煙の漏れをカットすることができます。

具体的には、大きなゴミ袋を切り開いて1枚のシートにし、それを換気扇のフードを延長するようにテープ等で留めます。

この時、フードとシートの隙間が開かないように、壁とシートの隙間が開かないようにシートを固定します。

理想的には全面テープで留めるのがいいのですが、テープの跡が残ってしまう可能性もあるため、できるだけ少ない箇所をシートをピンと張りながら止めていきます。

2.食材を焼き網に乗せてスモーカーに入れる

ここからはキッチンでやっても屋外でやっても同じ手順になります。

手順は食材にもよりますが、今回は一番お手軽な、入れていぶすだけの燻製の仕方をご紹介します。

食材としては、チーズ、かまぼこ、ちくわ、ゆで卵、はんぺんなど、そのまま食べられるものです。

スモーカーを換気扇の角に起きます。

角に置くのは、できるだけ煙を部屋内に逃さないためです。

そして食材を焼き網に乗せて、焼き網をスモーカーに入れます。

これで準備は完了です。

3.換気扇をつけてスモークウッドに火をつけてスモーカーに入れる

そして、換気扇を最強にして、ガスコンロかガスバーナーでスモークウッドに火をつけます。

この時、スモーカーや煙を閉じ込めるために垂らしているシートに引火しないように気をつけてください。

また、ライターやマッチでは火力が弱く、スモークウッドに火はつきにくいため、コンロかバーナーでつけることをおすすめします。

スモークウッドに角が赤く光り、煙が出始めたら、金属トレイに乗せ、スモーカーの下に入れます。

4.スモークウッドの煙が出なくなるまで待つ

スモークウッドをスモーカーに入れたら、煙が出なくなるまで待ちます。

スモークウッドが小分けになっている場合や、1本で何時間かが書いてありますので、食材の量に合わせて折ったりして、大まかに時間を調節します。

ファン
以下のスモークウッド9センチぐらいで約1時間30分です

今回作った2段のスモーカーでは、1時間30分〜2時間程度が個人的には濃すぎず薄すぎずちょうどいいです。

ヒーターを使う場合は、スモーカー内の温度が70度程度を保つようにスイッチを入れたり切ったりして調整するか、以下のような温度に合わせて自動で入り切りしてくれるサーモスタットを使用して温度を調整します。

ファン
私はサーモスタットの部品から自作しましたので、上記の半額ぐらいでした
5.完成

約2時間燻した結果が、写真のような色合いになります。

すぐに食べると苦味が出てしまうため、最低一晩は休ませてからの方が美味しいです。

粗熱が取れたらタッパーなどに入れて冷蔵庫で休ませます。

ヨメ
一回やると燻液のものには戻れなくなるね!

まとめ

今回はまずは燻製を始めてみたいという方のために、ダンボールスモーカーの作り方と自宅キッチンでの燻製のやり方をご紹介しました。

ダンボールを材料にすることで、格安でスモーカーを作ることができます。

また、お隣が近かったり、密集しているような都会で燻製をやる方法として、キッチンでの燻製のやり方をご紹介しました。

ファン
コツさえつかめばキッチンで燻製しても家が燻製臭くなりにくくできますよ

よかったらやってみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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